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財運に関する秘伝を公開します

 秘伝というと何やら魔法が出てきそうな感じがしますが、真理というものは実は単純なものです。
四柱推命でいうところの財運も本当の意味で十干と十二支の象意を理解していれば
だいたいにおいて聞けばなるほどと瞬時に理解できるものばかりです。

瞬時にして理解ができないという場合は、十干と十二支の基礎が
まだ本当の意味で自分の体に染み込んでいないということになります。

次に具体的な例を少しあげて説明しましょう。


1.真の通変星の解釈


皆様が一番関心のあるテーマが財運だと思います。

貨幣経済中心の今の世の中では財を得ることは必要なことです。
ここでは財という通変星について一般の書籍には絶対に書いていない部分を少しだけ紹介いたします。

財は、「正財」と「偏財」という2種類があり、正財は、コツコツとお金をためる正直で清潔感あふれる財の能力と定義できます。

偏財は、投機的で一か八かの勝負をやって財を増やすのが得意な能力と定義できます。

そして一般の教科書には陰陽の天干の配合が、正財であり、陰陰と陽陽といった陰陽の不配合が偏財とあります。

これをそのまま100%信じて鑑定を行うと例えば下記のようになります。

・日干が壬(陽) 月干が丙(陽) は 偏財


となりますが、こういったパターンの命式の方は実際には、投機的でなくコツコツと冒険せず分相応の蓄財を行う人が多いのです。

つまり、教科書でいうと偏財なのですが、実際は正財のような内容なのです。

 

・日干が辛(陰) 月干が甲(陽) は 正財


となりますが、こういったパターンの命式の方は実際には、コツコツやるのが不得意で、投機的で1年中大もうけの商売がないかとアンテナを伸ばしているような人が多いのです。

つまり、教科書でいうと正財なのですが、実際は偏財のような内容なのです。

 

ここで、通変星を「正」と「偏」に分ける理由を深く考えてみると教科書的解釈では当たらない理由が解けてくるのです。

陰の干と陽の干が組み合わさると陰陽が’美しく’交差するので、”正”という名前の通変星が命名されたのです。

一方で陰の干と陰の干、または陽の干と陽の干が組み合わさると反発しあって’美しくない’ので、”偏”という名前の通変星が命名されたのです。


この理論を延長して、上記の例を考えてみましょう。”壬”は海です。

”丙”は太陽です。従って海の上に太陽が照って’美しく’海をキラキラを輝かせているので、これは内容的には「正財」と解釈した方が良いのです。


同じように、日干の”辛”はハサミです。月上の”甲”は大木です。

ですからハサミでもってゴリゴリと大木を切り倒そうと無理強いしている’美しくない’光景ですので内容的には、「偏財」なのです。

こうやってみていくと、10種類の通変星を単に画一的に解釈しても全くダメだということになるのがお分かりになると思います。つまり通変星は本来10コの干と10コの干の100種類があるのですから100通りについて1ツ1ツ上記のように詳しく見ていかないと実際の鑑定の際には当たらないということになってくるのです。


残りの98通りの通変星の解釈は読者の皆さんで研究してみて下さい。

また「星平会海プロ版ビジネスパック」には100通りの通変星の解釈が説明されています。

 


2.なぜ剋の関係が財なのか?


日干が”甲”の人は、木が剋すものすなわち土の”戊”と”己”が財となります。ここまでは教科書通りです。

さて、中国占星術ではなぜ剋の関係を”財”と定義したのでしょうか?

剋というのは、相手を主管する、押さえつける、制御する、管理する、処置するといった意味があります。

すなわち相手を押さえつけてお金を取ってくるのが”財”と定義したのです。

大変現実的な考えが中国占星術の根底に流れていることがお分かりだと思います。


ここを理解すれば、宝くじに当たったから財運が良いとか、親の巨万の財産を受け継いだから財運が良いといういいかたはまったくの見当違いだということがお分かりになると思います。

つまり、一生懸命になって、汗を流し顧客ニーズに対応し、結果的に顧客を納得させて主管することに成功し、顧客から財を取ってくるのが中国占星術でいうところの財運なのです。

土地転がしで儲けたような財は、中国占星術では財とは言わないこともお分かりになると思います。


3.官星について


さて、次に気になるのはやはり”官星(かんせい)”だと思いますので、これについても考えてみましょう。

出世の星、仕事の星といわれる”官星”ですが、日干が他の干から剋される関係であることは教科書通りです。


例えば、日干が”甲”の場合は、”庚”と”辛”が官星になります。つまり五行の金によって自分の木が剋されて、言葉を変えればムチ打たれる関係が”官星”なのです。つまり、会社という存在によって自分がムチ打たれて仕事をすることを”官星”というのです。ですから、自分自分を痛めつけての代償が出世なのです。これも大変現実的な考えであることが分かると思います。


従って、役人が天下って相談役などにおさまって、楽して給与をとっているのは”出世”したとか仕事運が良いという言い方は中国占星術ではしてはいけないのです。ここまで述べるとだいたい予想がつくと思いますが、”正官”といっても実は本当の意味で正官ではない組み合わせもあるのです。例えば日干が”甲”で他の干が”辛”の場合、ハサミとか鏡を意味する”辛”が大木である”甲”を剋するのは困難です。ですからこの組み合わせの場合は、”正官”とはいえず、”偏官”の意味に解釈するのが良いのです。


同じように、日干が”壬”で他の干が”己”の場合は、”壬”が大河の水で、”己”が田んぼの土ですので、この土が大河の水を剋して塞き止めることは不可能です。さらにこの場合は、泥が水が流れ込んでいわゆる”汚土濁水”という状態になり自分を制する自制心があるどころか、男は欲にぼけてしまい女は貞操を簡単に失いやすいということになるのです。


こういった考え方は、命式の分析に使うのですが、もちろん行運の吉凶の判断にも使えるのです。実際、お母さんが娘が連れてきた婚約者に不信を抱いて相談に見える場合の多くが、この”汚土濁水”のパターンに該当するのです。

相談に見えられた時は、既に肉体関係になってしまっているのでいくら親が反対しても引き返すことは大変困難です。こんな時は、行運で”汚土濁水”の期間が終わっても、まだどうしても結婚したいという意志があるのであれば結婚しても良いというアドバイスをするのが精一杯なのです。もし親が自分の娘の命式を知っていて、その弱点を知っていれば”汚土濁水”の期間だけは絶対に異性との出会いは許可しないといった予告を娘にすることもできたはずです。

運命学というのは、このように予防策に使うのが効果的なのですが、これを顧客に理解させるためには占い師としての人格や倫理観などにおいても顧客から相当に信頼される努力を普段からやらないといけません。

4.干合とは何か?


最後に、財運とは関係ないのですが、教科書に書いてある内容からさらに深く自分で探求して悟りを開かないと本当の意味で運命学をマスターしたことにはならないということを実例をあげて説明してみましょう。

このような段階まで悟らないと鑑定ができないかと言えばそんなことはありません。

しかしここまでの段階まで理解を深めておくとどんな書籍を読んだとしてもそれに惑わされない自分流の解釈、取捨選択ができるようになるのです。


例えば、”甲”と”己”が干合し、”乙”と”庚”が干合するといったことはどんな書籍にも書いてあります。そして男女の日干を見て干合していれば相性が良いといったことも良く書いてあります。ではなぜ、甲と己が干合し、乙と庚が干合しなければならないのか?といったことについてはどんな書籍にも書かれていません。しかしここを理解しないと干合の意味が本当の意味で理解することはできません。


例を1ツだけ挙げて説明してみましょう。”乙”は優しい草花を意味します。つまり風が吹けばゆれますし、ハサミ(辛)と出会えば刈られますし、人間のために精一杯美しく自分を飾っているかわいい存在で一般に日干が”乙”の方は他人に影響されやすく、臆病な面があります。一方”庚”は鉄を意味し豪気であり、荒々しく暴走的で無茶苦茶をやっても平気で人の心情など気にしません。

つまり”乙”と”庚”はその性情が全く180度逆なのです。ですからお互いに持っていないものを求め合うためにくっつくのです。そしてくっつくと2度とはなれることはないため命式で”乙”と”庚”が隣同士にあれば「合去する」といった言い方をするのです。これを応用していけば、干合する日干をもっている男女の相性は良いという理論になっていくわけですが、日干の強さが弱い場合には、その干としての特性も出ませんので、この干合理論による相性判断は危険だということが自分で判断できるようになるわけです。


このような理解をするには、始めに十干の意味をとことんまで掘り下げて理解する必要があります。他の干合のパターンについても、読者の皆さんで色々と研究してみて下さい。十干の意味さえ理解していればおおよその想像はつくと思います。

5.紫薇斗数推命での財運の見方


次に、紫薇斗数推命での財運の見方の秘伝を説明します。ここで述べる内容はどの書籍にも書かれていない内容ですが、12コの宮と40コ程度の星の意味を十二分に理解していれば、なるほどというものばかりです。

紫薇斗数推命の上達の秘訣はひたすら、この12コの宮と40コ程度の星の意味を掘り下げて理解するということにあります。


紫薇斗数推命の12コの宮のなかで財帛宮というところで、財の稼ぎ方を見るのです。財を稼ぐ宮ですから、少々作用がきつい性格の星、あるいは残忍な性格の星、破れかぶれに突進していく性格の星、冷徹で冷酷な性格な星が入っていると、他人よりも財を稼ぐ能力があるものです。逆に、優しい性格の星、頭脳の星などが入っていると人よりも財を稼ぐ能力はないものです。これは、現在の世の中が厳しい競争社会であることと、他社と競り合って勝っていくものだけが勝ち組みとして生き残るシステムになっているからです。


ここまで述べるとお分かりになると思いますが、一般に凶星といわれている「廉貞星」、「武曲星」、「貪狼星」、「七殺星」といった星が財帛宮に入っていれば、財を稼ぐ能力があると見ます。しかしもちろん、ビジネス能力としては優秀かもしれませんが、その内面はキツイものがあります。もし「天相星」、「天府星」、「天同星」、「太陰星」といった優しい性格の星が入っていれば、ガツガツと財を稼ぐ性格ではないので、結果的に他人よりも財を得ることはありません。しかしその内面は優しいので、他人から好かれるような性格です。


どちらが良いかは人それぞれの人生観によりますが、財運が良いからといって、単純に吉であり幸福かと言えばそうではないことがお分かりになると思います。


一般に四柱推命で財星が命式に出ている人は、財運が吉と出ることが多いのですが、同じ人を紫薇斗数推命で診断してみると財帛宮に作用の強いいわゆる凶星が入っていることが多いのです。つまりここらあたりが四柱推命と紫薇斗数推命の両方を使わないと本当の意味で「命」というものを診断することができない理由なのです。四柱推命では成敗つまり、良いのか悪いのかという結論は分かりますが、どのように良いのかといった内面的なことまでは診断することができませんが、紫薇斗数推命を使えばそれが分かるようになるのです。


以上は、財帛宮についての内容ですが、服務能力的な仕事の内容を見る官禄宮も同様に星の意味を十分に掘り下げて解釈する必要があります。服務能力的ですから、サラリーマン的な仕事をする場合の能力を見るのです。例えば、「天梁星」とかが入っていればいわゆる人をまとめて引っ張っていく親分肌といった性格の星ですから、職種はどんなものであれ組織をまとめていくような職場が向いているのであって、決して1人でコツコツとやるような職種は向いていないことがお分かりになると思います。また例えば「天機星」といった星が入っていれば、頭脳の星が入っているわけですからひたすら頭脳を使うような職種が向いているということがお分かりになると思います。


以上、少し具体的な事例をあげて説明してきましたが、全てこのように星の意味を十分に掘り下げて解釈できれば、紫薇斗数推命という占術は大変易しく診断ができますし、即刻応用ができるようになるものです。