|
■はじめに
運命学の最高峰である星平会海のソフトウエアを発売して数年が経過しました。
その数年間にいろいろな問い合わせがあったのですが、星平会海という運命学にたいする質問はどれくらいあったと思いますか?驚くことにゼロ件でした。
ほとんどが四柱推命プロ版との結果の相違点にたいする質問と、自動生成文章にたいする質問でした。せめて四柱推命では闘争的で強い人という診断結果が出て、
紫微斗数推命では優しくて慈愛にあふれた人という矛盾する診断結果が出て、
実際の人物をみても、どっちなのかよくわからない、
これをどう判断したらいいのでしょうか?
という程度の質問は来るはずだと予想していたのですが、そういうレベルの質問さえゼロ件でした。
これには、たいへんなショックを受けて当社も反省をしています。
星平会海のソフトウエアを買ったユーザー様が、星平会海にたいする質問がでてこないという状況にあるのを知ったからです。星平会海とは、占星学(ホロスコープ)と四柱推命をあわせたネーミングです。
実際はそれに宿曜経と紫微斗数推命をくみあわせた運命学です。ところが、ユーザー様は4つの分割された占いが別々に存在していると勘違いしていて、組みあせて使用していると予想されるユーザーはほとんどいないのです。
それどころか、占星学のホロスコープ図と四柱推命の命式の両方を普通にながめて分析しているユーザーさえほとんどいないのです。
異なる占い技法の組み合わせと統合は、人間の脳がやる作業です。人によって、紫微斗数推命と占星学を組み合わせたほうがよかったり、四柱推命の十二運星と占星学の惑星を組み合わせたほうがよかったりと、
組み合わせ方は無限にあるからです。
実際の鑑定される人を問診しながら、組み合わせ方を探っていくのが実際の作業ですが、これができている人は、ほとんどいないのだと気がついたときは、大きなショックを受けました。組み合わせが自由にできていれば、自分なりの格局のようなものも決定できますし、用神も体神も自分なりに決定できるものです。
もちろん、格局がホロスコープのアスペクトになることもありますし、用神がホロスコープの支配惑星になることもあるのです。通変星がホロスコープの惑星同士の関係性になることも多いものです。
筆者が以前、交流のあったプロ中のプロの占い師達はそういう星平会海の使い方を日常で普通にやっていたものです。
事例をあげてみましょう。
「アスペクトの形が直線的で比劫が多く、しかも氏宿だから無茶苦茶反抗的だけど成功するかもね。」とか「優しいアスペクトの形で、天同星で印綬が強いから民間企業よりも学者とか公務員向きかな。」とか「乙で天干は陰干ばかりなので柔軟思考ができるけれど紫微斗数推命でみるとキツイからこの人は見かけだけ優しくて
残忍のはず。それを隠して善人づらしていると人生の後半はノイローゼになるかもね。」とか「四柱推命では庚で天干は庚辛ばかり、占星学では水星が極端に弱いから相手の真意を理解する能力はないね、でも紫微斗数や宿曜経では目上に取り入るのがうまいからサラリーマンで一時的には用いられるけど、結局は経営者の言うことを理解しないから首になるかもね。独立したほうがいいね。」
こんな会話を普通に酒を飲みながら、ユニークにしたものです。
筆者は自分の鑑定をして欲しいと依頼したのですが、「ちょっと説明しにくいけれど、雲海さんは虎の守護霊がついていると思ったほうがいい。だから他の動物を食うことはあっても食われることはない。だから鑑定をして欲しいという要求が間違っている。2度とそんな質問はしないように。」
と回答されました。
このプロ中のプロの占い師達は、たんに命盤をみて鑑定しているのではなかったのです。
その人の会話や態度や波動を感じ取って、それと4つの異なった占いの技法を統合して鑑定していたのです。
しかし、このように実際の人物を目の前にして、その人物の波動を感じ取りながらも異なった4つの占いの技法を、組み合わせて使うという発想は、悟りの境地にある一握りのプロだけが普通にできる次元で、普通の人では無理があるのだと気がつきました。ではどうすればいいのか?
無限にある組み合わせ方を箇条書きにして活字にするよりも、自由に組み合わせて星平会海を楽しめる脳にユーザーを変容させて進化させるほうが手っ取り早くて合理的だと判断し、それが本書籍の開発の動機になったわけです。無限にある組み合わせ方を箇条書きにするとおそらく読んでもノイローゼになることでしょう。
今までの脳の思考回路で理解しようとするからです。「星平会海 玄機伝」という名称にしたのも、そういう理由だからです。だから黙って座ればピタリと当たる的な運命学の使い方の延長を望む人は、本書の価値は理解できません。 電卓をたたいて、だれかの運命が分かるような魔法があると信じているようなオカルト的なものを望む人も、本書の価値は理解できません。
■最初から最後まで、読者の脳を変容させることを目標にしていますから、変化と進化を望む人は本書を繰り返し読むことで、
運命の神との対話ができるようになり、高い次元に自分自身の存在を変容することができます。 |