四柱八字から命式の喜神と忌神を導き出すのが、鑑定作業ですが、命式を見ていきなり喜神と忌神を決定するには、大変な経験が必要になります。
そこでまず、五行の強弱から格局を決めることによって、その命式の分類を行います。家で言うと表札のようなものです。
格局が決まると、その命式の一番重要なポイントになる星つまり目の付け所を審査します。
最後に、そのポイントになる星の喜神と忌神を審査するわけです。
そのポイントになる星を、ここでは用神と呼びます。用神という言葉は流派によっては、喜神と同等の意味で使われることもありますが、ここでは、便宜上命式のポイントとなる星という意味で使います。
*用神という単語を占い師は使いたがります。しかし、その単語の深い意味を知っている人には出会ったことがない。真実は神峰通考という原書に書かれていた。簡単です。
用=作用するもの。
反対は、体=作用されるもの。
つまり体用論が本当の真実。作用する側=用神 作用される側=体神=ときの運。
作用する側=人間。だったら、さっさと行動しなさい! と言っているだけ。
行動しない人間には、運勢もないというのが真実。
簡単なことを難しくして自己満足したいのが、内臓脳の性質。あなたは騙されていないか?
五行の強弱を中心にして用神を使います。
本方法は、内格の場合、必ず適用します。
(A)月令用神扶抑法
月支の蔵干が天干にもある命式に用いる方法です。
その用神とは、格にあたる蔵干すなわち通変星を用います。
ただし、蔵干の通変星が天干になくても、蔵干が偏財、正財、偏印、印綬の時は同種類の通変星が天干にあればそれを用神に取ります。
比肩、劫財、食神、傷官、偏官、正官 は蔵干と同じ干が天干に出ていたらそれを用神とします。
(例1)
内格:食神格
用神:時上の丁火
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(丁) |
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(例2)
内格:傷官格
用神:時上の癸水
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(癸) |
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(例3)
内格:正財格
用神:時上の壬水
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(癸) |
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(例4)
内格:印綬格
用神:月上の戊土
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(戊) |
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(B)日干用神扶抑法
月令蔵干が天干に出ていない場合には、日干を用神とします。
(例1)
内格:七殺格
用神:日干の戊土
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(甲) |
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(例2)
内格:正官格
用神:日干の癸水
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(戊) |
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格を構成している重要な干を用神とします。
本方法は、五行が片寄った外格の場合必ず適用します。
片寄った五行が、用神となりそして、そのまま喜神となります。
すなわち、一行得気格、従格、化格 の一部に適用します。
(例1)
外格:一行得気格(曲直格)
用神:月干の甲木(日干の近くにある干を採用)
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(例2)
外格:従旺格
用神:月干の戊土(日干の近くにある干を採用)
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(庚) |
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(例3)
外格:従児格
用神:時干の丙火(日干の近くにある干を採用)
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(丁) |
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(例4)
外格:従財格
用神:時干の丙火(日干の近くにある干を採用)
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(丙) |
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(例5)
外格:従殺格
用神:時干の丁火(日干の近くにある干を採用)
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(丁) |
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(例6)
内格:化金格(五行のバランスが金に片寄っていないため内格)
用神:時干の庚金(月令が庚金で天干にあるので)
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=>辛 |
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(庚) |
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(例7)
外格:化土格(五行のバランスが土に片寄っているため外格)
用神:月干の戊土(従旺格と同じ取り方)
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=>戊 |
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(戊) |
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相剋する五行の中間に相当する五行を用神とします。
本方法は、両神成象格の場合に必ず適用します。
この方法を用いると、命中にその五行がない場合があるが、その場合は相剋する2行に注目します。
(例1)
外格:両神成象格(火と金が同じ強さ)
用神:年干の己土( 強い金をさらに強めるので忌む用神となる)
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命式のキズとなる干支を用神とします。
命式のキズとは、格を構成する上で格のキズとなるもの、または干関係で嫌うもの。
例えば、壬水は泥で濁るのを嫌いますので、己土を嫌います。
病の用神を抑える干支が薬用神となります。
本方法は、外格でも内格でも適用することができますが必須ではありません。
(例)
外格:従旺格
病用神:月干の甲
薬用神:月支の申(甲の根となる寅を冲して去らしているので)
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夏月(巳、午、未月)生まれ、冬月(亥、子、丑月)生まれの場合に、太陽の丙火と雨露の癸水を用神とします。
調候用神は、成敗すなわち成功するか、失敗するかといった他人からの評価を表します。
本方法は、外格でも内格でも適用することができますが必須ではありません。
(例1)寒い冬月生まれ
調候用神:年上の丙火は、喜ぶ調候用神
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(例2)暑い夏月生まれ
調候用神:年上の丙火は、忌む調候用神
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すなわち、内格の場合は通常、扶抑用神法 を用い、場合によっては、病薬用神法 調候用神法を 使うことがあります。
また、外格の場合は通常、専旺用神法 を用い、場合によっては、病薬用神法 調候用神法を 使うことがあります。