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古いホロスコープからの脱出

 わたくし、天野雲海は西洋占星学を昔は、信じていませんでした。というよりも、会社の中で、昔は適材適所といいう人事管理に使おうと思っていたのですが、そういう目的には使えなかったのです。

実際、500人くらいを対象に、従業員の能力や適性と、わたくしが観察した実際の内容があまりにも違いすぎるという事実があったからです。もちろん、生まれた時刻が、わからない人が90%でしたので、ハウスを使う占い方では、精度的に問題があったことも事実ですが、それにしても、実用的には使えませんでした。

そういうわたくしの、思い込みを変えてくれたのが、波木星龍という札幌在住の占い師でした。ここでは、その波木星龍という占い師から、伝授された内容を紹介していきます。

当社のソフトウエアも、そういった新しい観点の技術にもとづいて開発されたものなのです。

1.人を支配する惑星の見つけ方

■もともとの意味

元々『ホロスコープ』という言葉の原意は『星の見張り番』という意味で、古代ギリシャ語からきています。

当時の占星術師は、特に東の地平線を上昇していく惑星を実際に観測することが重要な任務のひとつでした。新生児が誕生したときに、東の地平線を上昇し始める惑星は、その生まれたばかりの児の人生を象徴すると信じられたからです。

一般の西洋(欧米)占星学的解釈からすれば、上昇点(アセンダント)付近に位置していた惑星を、その人の『象
徴星』と見立てていた、ということになります。

けれども、当然のことながら新生児が誕生しても、東の地平線を上昇する惑星がないこともあります。その場合、上昇中の黄道12星座のひとつがその役割を負うことになります。

いわゆる上昇宮としての星座です。そこで、その星座宮を本来の住処としていると信じられた惑星が『象徴星』の役割を果たしたのです。

これが、一般の西洋(欧米)占星学で言われてきた『支配星』の真の意味です。

■中国でいう支配星

古代中国では、「天人相関説」という考え方が広く信じられていました。つまり、天空上に起こる出来事は地上の人間社会にもそのまま反映される、とする考え方で、王の政権交代さえもそれを逃れることはできない、とされていました。

基本的に占星学は洋の東西を問わず、この考えを継承しているといえます。

■わたくしが主張する支配星

実際に占いの現場でおこなうホロスコープ解釈においては、上昇星も参考にはしますが、それ以上に個々の誕生時における各惑星同士の相関(アスペクト)関係を重視し、最も強力な相関(アスペクト)数を持つ惑星を『象徴星=支配星』とみなすのです。

したがって、ギリシャ占星学のように『象徴星(上昇星)がない』ということにはならないのです。当然、『支配星』は『本人を象徴する惑星』として人生に多大な影響を及ぼすのです。

2.人を支配するアスペクトの見つけ方

■アスペクトとは?

アスペクトとは、地球から見た場合の惑星と惑星とが作る角度のことです。

日本語では『座相』とか『角相』とか『星相』と呼ばれるものです。

天空上を移動して行く二つの惑星が、地球から見て一定の角度を形成する位置に来た場合を『アスペクト』として特別視するということです。

二つの惑星の間に、アスペクトとしての相関関係が働くからです。たとえば、太陽と月とが地球から見て重なり合ったときが『新月』ですが、天空上のアスペクト角度としては『0度』です。

同じく太陽と月とが地球から見て正反対に位置したときが『満月』ですが、天空上のアスペクト角度としては『180度』です。

当然のことですが、地球から見た場合は新月になり、満月になり、それぞれ地球上に多大な影響を及ぼしますが、それはあくまで地球上にとってであり、太陽や月それ自体に何らかの変化があるわけではありません。つまり、地球から見た各惑星同士の相関(アスペクト)関係は、地球上の生命に対してのみ働く、という特徴があるのです。

■天文学者ケプラーの遺言

もちろん、これらの法則は太陽や月ばかりではなく、ホロスコープ上のすべての惑星に共通の原理です。

占星学では、誕生時点ですでに形成されている角度を『出生時(出生天体図)のアスペクト』として捉え、刻々と移動通過中の惑星と出生時点の惑星との間で作られる角度を『通過中(トランジット)のアスペクト』として捉えるのです。

アスペクトとしての角度の種類・分類は、時代により、地域により、占星術師により、それぞれに微妙な違いがあって一定していません。アスペクトの種類は、天文学者として今日まで知られるドイツのヨハネス・ケプラーによって大幅に追加されました。

ケプラーは、気象予測のための観測結果から新しいアスペクトがいくつも発見されたのだ、と著書の中で伝えています。1606年、占星術師でもあったケプラーは『10年前から、私はただ星相(アスペクト)ということだけを考え、占星術を調和の科学に移行させようとしていました』と、謎の手紙を友人に遺して、アスペクトこそ占断の鍵であると主張しています。

■わたくしが主張するアスペクト

実際に占いの現場でおこなうホロスコープ解釈においては、アスペクトの出現率が、一番多いものを、その人を支配するアスペクトというように定義しています。

つまり、協調性があるのか、闘争的であるのか、やたらと人と対立したがるのか という傾向がすばやく把握できるのです。

3.あなたを支配する星座名の求め方

■星座名の由来

夜空の天空上には、さまざまな星が輝いています。われわれが一般に『星』というとき、それは星座の中に属する『恒星』を意味しています。恒星とは、自ら光を発している天体です。

われわれの地球は、太陽系宇宙と呼ばれる空間の中にあって、恒星である太陽を中心として水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星などと共に惑星集団を作っています。

太陽系宇宙の本来の姿は、地球を含めた惑星集団が太陽の周りをコマの回転のように回っているのですが、見かけ上は地球を中心に回っているように見えます。その見かけ上の太陽の通り道付近を『黄道帯』といいます。

その黄道帯付近に位置している『太陽系外の恒星たち』を、見えない線で結び合わせ、12種類の星座に区分したものが『黄道12星座』です。ただし、実際の星座の大小はまちまちで、均等化されていません。

■12星座

一般に『おひつじ座』から始まる12星座は、紀元前の700年~500年位には成立していたと思われますが、判然としていません。12星座すべてが整うのはそれくらいとしても、『おうし座』・『しし座』・『さそり座』・『みずがめ座』の天空上で大十字を描く4星座は、紀元前3000年から2500年くらいの古代エジプト王国(古王国時代)では、すでに成立していた可能性があります。

おうし座に由来するアピス、しし座に由来するスフィンクス、さそり座(エジプトではハゲワシ座)に由来するアジャト、みずがめ座に由来するハピ、といった神々が当時から崇拝され、彫像やレリーフとして残されているからです。

ちなみに、その当時の春分点はおうし座(アピス=牡牛の神)にあって、現在のようにおひつじ座ではありません。

しかも、春分点がおひつじ座に移行した新王国時代からは、『アメン』と呼ぶ『雄羊の神』へと信仰対象が移っているのです。

5000年前から神々として崇拝を受けていた『太陽系外の恒星たち』、それらは、理屈ぬきにわれわれ地球上の人々を支配し、あるいは今日まで導いてきた星座(象形)名といえるのかもしれません。

■支配星座の求め方

太陽が入っている星座が、一般でいうところの支配星座ですが、これは、あまり使えません。

星が一番集中している、星座が、あなたを支配する星座といった見方をしたほうが、当たります。

つまり、もし山羊座に太陽だけがはいっていた場合、山羊座の影響は大きくはありません。

もし、うお座に、金星と火星と木星が、近くの位置に集中していれば、うお座の、神秘的な影響のほうが、はるかに強いものです。

以上の3点の見方は、いづれも、生まれた時刻が不明の場合でも、十分に当たる理論です。

というよりも、生まれた時刻が不明ということを前提として開発された新しい理論であり、見方なのです。