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大企業の不祥事が続くわけ

神戸製鋼 東芝 三菱自動車 こういった大企業の不祥事が続いている。

いづれも、大企業であるから、QC活動やらISOの取得やら、品質管理マニュアルやら、ドキュメントは膨大に用意して、わが社は法令順守していますと、経営者は満足していた企業である。

筆者も製造業にいたからよく分かる。品質管理という名のもと、頭をロボット化させないと、順応できないようなシステムになりつつあるのだ。本来なら、ものづくりは楽しい現場であるはずが、創意工夫する気力を失い、ロボット化された脳が考えることは、ただ一つ、マニュアルをいかにして順守しているふりをするか、さぼることだけを考えるようになる。

そう、現場は、もう道を失ってしまったのだ。

人間らしい脳を取り戻す改革をしないと、どんどん、ロボット人間が増えてしまい、新しい製品を開発するような創造力が失われてしまう。

老子曰く。

道を失うと、何が起こるか?

最初に、良いことをしないといけないという義務感だけが強くなる。これを仁という。

良いことをしているのだから問題ないだろという他人の評価を求めるようになる、これを義という。

自分がこんなにマニュアル通りにやっているんだから、お前もやれというようになるが、これを礼という。

礼などというものは、人々から真心や信義が失われた後に作られたものであって、これこそが社会を乱すもとなのだ。

仁や義や礼といったものを知識(品質管理マニュアル)という形で教え込もうとすれば、「道」からはずれた愚か者を生み出すだけだ。

だから本当に立派な人間になろうと思ったら、情がこもらない知識を捨て、見栄えのよい花を選ばないことだ。

聞こえが良いだけの仁義礼といったものを捨てて「道」を選ぶのだ。

占いもそうだ。

市販の本は、薄情な知識の集合体である。道を捨てた人が書いた本ばかりである。